ベネズエラ:革命に危険信号(4)

チャベス派の分裂

しかし、強力な資本主義経済と政治ブロックの擁護(一部では、軍にも重大な影響力がある)を含めた、ボリバル運動の中に深刻な分裂が存在する。この右派が多くの省庁や国民議会、そして市長や知事職の大部分を操り、権力を譲り渡したくない国家官僚と結びついている。

草の根、そして過程を深く掘り下げ、革命の前進を抑えている汚職や官僚主義を克服することを望む政府内の要素の中で強固な、より急進的左派もいる。

政府を倒そうとするアメリカに支援された企て(2002年のクーデター失敗、2002-03年の石油産業閉鎖、2004年の罷免国民投票を含む)に反対する貧困層や労働者の人びとの集中的動員の時期のピーク以来、持続的大衆動員のレベルは大きく低下している。

反革命の鞭の下で抑圧された人びとは、政治権力を取り戻し、ボリバル革命と結びついた進歩を根絶しようという過去のエリート層の企てとたたかう意志(打ち負かせる能力)を見せた。

しかし、敗北ごとに反対派が弱体化していき、貧困層の生活水準の向上が重なり、これらの進歩を破壊する国の官僚主義への不満が多くの人びとにとって、より大きな問題となっている。

これらの問題は、政府の説明と現実の間で膨れ上がる格差で悪化している。また、非常に弱体化する革命は、ひどく分断された労働者の運動の深刻な弱点になっている。

これらの要因が、(チャベスが繰り返し呼びかけたように)社会主義の方向へ革命を深めることを指導できるであろう草の根の活動家を基礎とした統一された勢力をつくり上げることを妨げている。

この背景で、内部右派が強さを増している。社会主義のゴールへリップサービスするこれらの勢力の多くは、公けには国民投票で「賛成」を呼びかけたが、裏で彼らの利益を脅かす先進的改定への投票を妨げようと動いた。

チャベスの個人崇拝を促進することによって、チャベスに反対し、アメリカ帝国主義を支援しているといった攻撃を見せている自らの活動に対する批判を抑えようとしている。

ボリバル運動内の左右の衝突は、新しいベネズエラ統一社会主義党(PSUV)の創設に最も顕著に現れている。現場の活動家を統一する政治的手段をつくり、社会主義への努力を導くのを助けるためにチャベスによって提唱され、PSUVは、支配力を維持することに固辞する官僚派と、大衆的、民主的、そして真に革命的政党を構築するためにたたかう大衆運動の活動家の間の戦場となっている。

官僚の頭上を越えて、チャベスのリーダーシップを基礎として統一することに成功すれば、そのような政党は、派閥を通じて地位を確保している右派勢力にとって大打撃となるだろう。

大衆派は、1月に始まって3月に終わる党創立大会の方向と談話に強い影響力を持っている。しかし、右派が必死にたたかっている中で、結果の決定には程遠い。

代議員の全会一致で国民議会のルイス・タスコン代議士がPSUVから除名されたというホルノ・ロドリゲス元副大統領(現PSUV全国調整担当)とディオスダド・カベーヨ(ミランダ州知事、軍に強い影響力がある資本主義者で内部右派の主なリーダー)による誤った主張をめぐって論争が勃発している。

そのような投票はなく、タスコンの除名への疑問は今も争われている。しかし、ロドリゲスとカベーヨは、タスコンは「停職」させられており、大会が新党の規則と理念を決定した後に(決定もまた代議員によって議論も投票もされていない)、応答する権利が与えられると言明し、ロドリゲスとカベーヨは少し引いたかたちになっている。

タスコンは、現在ベネズエラの税務局の長であるカベーヨの兄弟に対しての汚職の申し立てを行なっている。チャベスは、人びとに汚職を明らかにするよう求めている。

ロドリゲスとカベーヨはまた、新党が政府に従属するものと論じ、「反帝国主義」という言葉に含まれていると主張し、理念のひとつとして反資本主義を盛り込む必要がないと述べており、これらは討論の重要な柱となっている。

その他組織上の論争は、指名された大会構成委員会による運営から来ており、具体的には投票に付される文書はどのように起草され、議論のための十分な時間とともにPSUV全体に提示されるかどうかという疑問である。

(つづく)

記事URL:http://www.venezuelanalysis.com/analysis/3193
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