ホンジュラス・クーデター、チョムスキー論文より

言語学者のノーム・チョムスキー・マサチューセッツ工科大教授が、7月10日に発表した小論『茶番のシーズン:2009年中期の自由と民主主義』の最後でホンジュラスのクーデターについて述べているのでその部分を紹介する。なお()内は筆者による注釈。

西半球はまた、(6)月末に選挙関連の犯罪を目撃した。ホンジュラスの軍事クーデターはマヌエル・セラヤ大統領を追放し、コスタリカへ追いやった。ラテンアメリカ問題のベテランアナリストで経済学者のマーク・ワイズブロット氏が述べたように、クーデターの社会的構造は、「労働組合と社会組織に支持された改革派大統領対最高裁判所や国会だけでなく大統領も選ぶことに慣れたマフィアのような麻薬漬けの堕落した特権階級」にはまる「ラテンアメリカの再発話」である。

主流な論評は、クーデターを何十年も前の悪しき日々への不幸な回帰として説明した。しかしそれは誤って捉えられている。これは過去10年間で3回目のクーデターであり、すべて「再発話」に従っている。2002年ベネズエラでの1度目は、ブッシュ政権によって支援されたが、しかし鋭いラテンアメリカの非難と大衆の反抗による選挙で選ばれた政府の復帰を受けて潰された。2004年ハイチでの2度目は、ハイチの伝統的虐待者であるフランスとアメリカによって行使された。選挙で選ばれたジャン=ベルトラン・アリスティド大統領は、中央アフリカへ誘拐され、(西)半球の主によってハイチから遠くへ置かれた。

ホンジュラス・クーデタで目新しいことは、アメリカが支持へ傾いていないことである。むしろ、アメリカは、隣国やその他のラテンアメリカ諸国とは異なり、他よりも抑えた非難で、行動もないけれども、クーデターに反対する米州機構側に付いた。フランスやスペイン、イタリア、そしてラテンアメリカ諸国がやったようには、域内では唯一アメリカが大使を召還していない。

ワシントンはクーデターの可能性について事前情報を持っており、防ごうとしたと報道された。それは、アメリカの援助に大きく依存しており、ワシントンによって武器を与えられ、訓練され、助言を受けている軍を持つホンジュラスで起こっていたことに近い情報をワシントンが持っていなかったという想像を超える。ホンジュラスがレーガンのニカラグアに対するテロ戦争の基地であった1980年代以来、軍事関係は特に密接である。

これが「再発話」の新たな章として進展するかどうかまだわからない, そして少なからずアメリカ合衆国内の対応手段にかかっている。

Season of Travesties: Freedom and Democracy in mid-2009より

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