[ハイチ]米国による軍事化の懸念

ハイチとは眼と鼻の先にある、アメリカはキューバや中国、ベネズエラの救援隊から比べかなり遅れて「救援」として12000人の海兵隊(更に増派される予定)をはじめとする軍隊を派遣した。そして、地震で機能しなくなったポルトープランスの国際空港の管制を一手に引き受けているのが、この米軍である。しかし、ハイチに着いた救援物資は、地震から1週間が経っても被災者にほとんど届いておらず、空港に山積みにされたままである。

一体、米軍は何をやっているのか?

ヒラリー・クリントン米国務長官がハイチを訪れた際、「安全確保」のため救援機を含めすべての航空機は着陸を拒否されたという。また、この時かどうか未確認であるが、17日、医療物資を積んだ国境なき医師団の輸送機が、着陸を拒否され、急遽ドミニカ共和国へ向かわなければならなくなった

また、米軍はヘリで完全武装した空挺部隊を倒壊した大統領府へ派遣し、一帯を占領する作戦を行なっている。この際、救援物資などまったく携行しておらず、救援とは無縁の完全な軍事作戦であったそうだ。

ポルトープランスに到着したボリビアのリネラ副大統領

このような米国によるハイチの軍事化を、ベネズエラやボリビアが批判している。19日に救援物資とともにハイチへ到着したボリビアのアルバロ・リネラ副大統領は、以下のように語っている。

ハイチの再建に必要なものは、資源である、経済的支援、医療支援、食料支援、これが必要なものだ。アメリカがこれらの問題に集中していることを望む。

ボリビアは、我々が持っているものの一部を分かち合うために持って来ている、我々は過剰のものを持ってこなかった、むしろ我々が持っているもの、分かち合っているもの、ボリビアの貧農がつくった食料、米、血液、何百リットルもの血液とプラズマである。

ここハイチで我々が必要なものは、アメリカが派遣しているようなそんなに多くの武装兵士ではない、ここに必要なものは資源だ、金、食料、そしてインフラだ。

[アメリカは]ハイチへ米兵を置くためにこの出来事を捻じ曲げている。彼らは、既にポルトープランスの空港を軍事制御しており、これは問題だ。

米兵のハイチ入りの背景には何の道理もない。ハイチは、人道支援を求めており、兵士を頼んではいない。もし我々全員がハイチへ兵士を派遣し始めたら気が狂っているだろう。

(Link)

ちなみにボリビアは、西半球でハイチに次いで貧しい国である。

米国も国連も「治安の安定」が先だというが、被災地入りしたデモクラシーナウのジャーナリスト、エイミー・グッドマンは、取材にまったく支障はないと述べ、次のように伝えている。

[ハイチの人びとは]、ほとんど何の支援も受けていません。私たちは、ひとつの家族からまた別の家族へと取材してまわり、彼らはしきりと彼らの命が神の手の中にあると言っていました。国連自身、治安にすいての声明を出しました。そして私たちは、それが何を指しているのか知りたかった。私たちは、ある場所からまた別のところへ自由に歩けます。人びとは必死ですが、確かに平和的です。

また、大小各避難キャンプ地において、人びとはお互いに助け合い、組織化して自分たちの安全を守り、特に夜には見知らぬ人物が入ってこないよう警戒しているという。 (Link)

米国が、真にハイチの人びとを助けようとしていることを願うが、この「治安悪化」の扇動と軍事化がつながっているように思えてならない。

広告

コメント / トラックバック1件 to “[ハイチ]米国による軍事化の懸念”

  1. ハイチの地下資源?…

    村上龍が主催する「JMM[JapanMailMedia]」のNo.574に、オラ…

現在コメントは受け付けていません。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。