ベネズエラとリビア

ベネズエラとリビア:グレゴリー・ウィルパート・インタビュー

2011年3月6日
グレゴリー・ウィルパート、Venezuelanalysis.com

Venezuelanalysis.comによるグレゴリー・ウィルパート氏とのインタビュー記事.

ウィルパート氏は、社会学者、フリージャーナリスト、Venezuelanalysis.com共同創設者で、「Changing Venezuela by Taking Power」の著者である。

リビアを最後に訪れた際のカダフィとベネズエラのウーゴ・チャベス大統領。

チャベスは実際、リビア問題でどの程度まで肩入れしているのですか?

チャベスは、リビア問題で割れているようだ。彼は、カダフィは友人で、カダフィを信じていると明言している一方で、またある一方ではいまリビアで起こっていることについて彼は知らない、この問題について国際メディアは信用できない、そして友人がすることすべてを支持することはできないと言う。このようにリビアに関してチャベスは非常に注意深い対応を取っている一方、リビアでカダフィが行っている残虐行為についての報道に疑問を呈することで結果としてカダフィの側についている。

チャベスは常に、各国が国内で行うことはそれぞれの問題であり、その国の主権を尊重するために他国の首脳がそのようなことにコメントしないことが重要だと述べています。彼は、そのようなコメントをエジプトにおける最近の大衆の抵抗について行いました。この問題で、それが例え限定的だとしても、なぜ彼が肩入れしていると思いますか?

それはチャベスが、外交政策をかなりの範囲において個人的関係に基本を置いているからだと思う。一旦彼が外国の首脳と個人的に親密な関係を築くと、その人物を絶対的に信用し、その首脳に対する否定的なニュース報道に対して全く見向きもしない、なぜならば国際メディアがどれほど偏ることがあるか身をもって知っているからだ。

チャベスに批判的な人びとの一部は、彼がカダフィのような人物と仲良くなるのは、彼のように専制的だからだと言う。チャベスはまた、非の打ちどころのない民主的な経歴を持つブラジルのルラ・ダ・シルバのような人物とも親しい友人であることを考えれば、それはおかしな議論だが。むしろ、チャベスは単純に「専制的」から「民主的」範囲の中で、統治スタイルにかかわらず、友人を作る。

米国が支援したクーデターというチャベス自身の経験、そして国際的な民間メディアによるベネズエラについての全くの歪曲が、リビアで起こっていることへの彼の反応に影響していると思いますか、あるいはもっと彼の一般的な外交政策によるものだと思いますか?

両方だ。チャベスが非常に関心がある南南関係の強化という外交政策の要素があり、そのためにはカダフィのような人物と関係を築かなければならない。また、チャベスは歴史マニアであり、リビアでのカダフィによる1969年革命を反帝国主義解放闘争と見ており、そのことでカダフィを評価している(だから彼はカダフィにシモン・ボリバルの剣のレプリカを贈って賞賛したのである)。その一方で、チャベスは、カダフィとリビアがそれ以来大きく変わっていることに気づいていないようであり、だから彼はカダフィをこの歴史のレンズを通して見続けている。

世界中の左派の多くが、カダフィを非難しないチャベスを強く批判しています。この動きが国際的左派、またALBA諸国の間でボリバル革命を認めなくなることで、どのような危険性がありますか?

チャベスが正当性を失う危険は、特に国際的左翼の間で大きいと思う。チャベスのカダフィに対するプラスの評価に共感する左派がいる一方、ほとんどはそうしないし、チャベスがなぜカダフィを非難しないか理解できない。ベネズエラ国外のチャベス支持者たちは、チャベスがカダフィに関して救いようがないほどナイーブか、あるいはひどい外交政策のアドバイスを受けていると考えるようになるだろう。がしかし、ALBA諸国のほとんどの政府が、リビアに対するチャベスの視点を共有しているようだ。実際、ニカラグアのダニエル・オルテガ大統領は、チャベス以上にカダフィへの支持を強く明言しており、エクアドルのラファエル・コレアは、チャベスのそれと似た立場をとっている。

またここベネズエラでは、野党と民間メディアは、チャベスが「次かもしれない」と示唆し、そしてカダフィと同じくらい独裁者だとほのめかし、チャベスに対する全面攻撃を開始するため、チャベスのリビアに対する立場、そして北アフリカと中東の全般の大衆反乱を利用しています。第一に、その主張はどこまで本当ですか?第二に、野党によるそのようなキャンペーンはベネズエラにどのような結果をもたらす可能性がありますか?

そのような主張は、ベネズエラ野党の一部の純粋なまでの希望的観測だ。ベネズエラの状況は、これらアラブ諸国の状況と正反対だ。まず第一に、過去10年間かそれ以上の間、これらの国々では不平等や弾圧が全体的に増えている一方で、チャベス政権下のベネズエラでは不平等が減少し、政治参加が増加している。これらのアラブ諸国の中にはひとつも機能している民主主義はない一方で、ベネズエラには盛んな民主主義がある。唯一の類似性があるとすれば、チャベスもムバラクもカダフィもみな軍人ということだけかもしれない。しかし、チャベスは、彼の軍事的直感にかかわらず、より参加型で社会主義的民主主義をベネズエラにつくろうと純粋に試みていることを繰り返し証明している。

チャベスが自身の国でピープルパワーを位置づけることを考慮するとして、ではなぜ国際レベルでは彼は国のリーダーたちにより注目するのですか?例えばイランの大統領やカダフィのように、国民の間で必ずしも人気があるわけではないリーダーたちでさえも。

私の印象では、彼がリーダーたちを強調するのには、2つの要因から来る。ひとつは、彼が社会を前進させるための指導者や指導部の重要性を信じていることだ。ふたつめに、前にも述べたように彼が多くの政策において個人的関係を基本としており、これらリーダーたちに対する主要メディアの否定的報道にもかかわらず(あるいは特にそれがあれば)、彼らとの良好で親密な関係が欠点を見過ごすことにつながっている。

チャベスは、リビアで仲介する和平委員会を提案しています。彼は、よくこのような構想を国際的に提案する人物のように見えます。これは本当ですか?そしてなぜそうなるのですか?

そう、チャベスは仲介役を務めることに非常に興味があるように見えるし、まさしくコロンビア内戦やホンジュラスでのクーデターの際のように複数の事例でその役割を果たそうとしている。彼のやる気の大部分は、好戦的な世界の中の指導者としての評判に反するイメージを築きたいという思いから来ていると思う。しかし、これは心理的動機かもしれないが、チャベスはまた、彼の外交政策は、戦争指向の米国外交とは対照的な平和指向であるという証拠を示したいのだと思う。

Source URL: http://venezuelanalysis.com/analysis/6044
translation by Caracas Café

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